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1995年8月19日 土曜日

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河上あや 小学6年生 1995-08-19 20:15

帯はおばさんが来て結ってくれた。ひまわりの浴衣はたより姉のお下がりだった。

「おい河上!」

呼び止められた。誰だかすぐにわかった。公太郎だった。あいかわらず目が細い。

一緒にいるのは渋谷。あいかわらず何か食べている。

いつも松野と一緒にいるふたりだから、自然に目が松野を探してしまう。そのことに気づいて恥ずかしくなる。自分に言い訳をする。打ち消す。

わたしが立ち止まると2台の自転車もわたしのそばに止まった。

河上さー、ちょっと頼みがあるんだけど。松野に伝えてくんねえ? 俺ら、河川敷に行ってるからって」

松野の名前を聞いて、すこし目を見開いてしまった。気付かれて……、ないか。こいつらバカだし。

「あんたたちが呼びに行けばいいでしょうが」

「そういうわけにもいかないんだよー」

渋谷が口に入れたまましゃべる。

ブーヤンは黙ってろ」

公太郎渋谷をさえぎって言った。

「だいたい……」そこでわたしはちょっとだけ口ごもってしまう。「だいたい、松野、どこにいるのか知らないし」

公太郎渋谷が顔を見合わせる。

松野なら、この上にいるよ。神社の裏! ほら、行くぞブーヤン

公太郎が自転車河川敷のほうへ下っていく。

「あー、待てってば! ちょっと公ちゃん!」


松野が、今近くにいる。

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実在の人物・団体・事件などには一切関係ありません。